- イラストレーターって稼げるの?
- 稼げないことを理由にイラストレーターになることを反対されている…
- 稼げるのであれば、どんな方法があるか知りたい!
お世話になります。
「一流NFTアーティストの思考がわかる本」の著者、ゆーまです。
「稼げるかどうかわからない」からイラストレーターになるのを躊躇している人、実際にイラストレーターとして活動していてもお金が発生する部分(マネタイズポイント)が少ない人は多いです。
本記事では、これまで多くのイラストレーターと仕事をしてきた著者が、稼げているイラストレーターの特徴からその稼ぎ方までまとめて解説します。
この記事を読めば、イラストレーターが稼ぎやすくなっているという状況や具体的な稼ぎ方がわかります。
なお、本記事の「イラストレーター」という言葉は、広く「クリエイター」という言葉にも言い換えられると思います。
【よく読まれている有料記事】コピペOK!ココナラで2万円の案件を獲得するための超提案術
イラストレーターが稼げないと言われる理由
「イラストレーターが稼げない」と言われるのには、いくつか理由があります。
ただ「稼げない」という漠然とした不安を持っていても前には進めません。
まずは、なぜ「稼げない」と言われるのか現状を把握しましょう。
イラストレーターの年収が平均よりも少ない
1つ目は、イラストレーターの年収が平均よりも少ないためです。
日本の平均年収は、430万前後(※1)だと言われています。
しかし、イラストレーターは正社員であっても350万前後(※2)。
100万円弱の開きがあります。
※1 民間給与実態統計調査
※2 求人ボックス
イラストレーターの人口が増えている
続いての理由は、イラストレーターの人口が増えていることです。
以下のような変化に伴い、イラストレーターの人数は増えています。
- オンラインサービスの増加
- 副業解禁
- クラウドソーシングなどの発達
市場が大きくなることは喜ばしいことです。
しかし、言い方を変えれば、競合が増えているとも言えます。
結果、イラスト以外のスキルやコネクションなども求められるようになっています。
予算の低い部分の仕事をしている人が多い
続いての理由は、お金が落ちづらいの部分の仕事をしている人が多いためです。
一般的に、イラストレーターやデザインの仕事の単価は低い傾向にあります。
単価 | 仕事の工程 |
高い | 企画/要件定義 |
↑ | 設計/開発 |
↓ | デザイン/イラスト |
低い | テストなど |
この表はあくまでイメージですが、企画などの上流工程の仕事のほうに予算をかける企業が多いのは事実です。
難易度は高くなりますが、稼ぐためには、企画などに携わるのが手っ取り早いとも言えます。
稼いでいる人の稼ぎ方の情報が少ない
最後は、稼いでいる人のノウハウや稼ぎ方の情報が出回っていないためです。
それはそうですよね、競争の激しい業界であれば、そうした方法論やテクニックは隠しておきたいと思うもの。
何より、稼いでいるイラストレーターや絵師さんは忙しいため、そうした情報を発信するところまで手が回りません。
余談ですが、著者はイラストレーターさんや絵師さんとお仕事をさせて頂くことが多いですが、稼げていなくてもクオリティが高かったり、プロ意識の高い方は非常に多いです。そうした人が少しでも稼ぎやすくなればと思い、この記事を執筆しています。
実際に稼いでいるイラストレーターの人たち
ここまでイラストレーターが稼げない理由を整理してきました。
しかし、圧倒的に影響力があったり、稼げているイラストレーターも多いです。
例えば、「一流NFTアーティストの思考がわかる本」でインタビューさせて頂いたおにぎりまんさんや砂糖薬さん。
また、ポケモンカード公認イラストレーターのさいとうなおき先生。
こうした実例を見ると、「イラストレーターは稼げない」のではなく、イラストの市場は稼げるけれども、稼げる人と稼げない人に二極化している、というのが正しい表現だと思います。
稼げているイラストレーターの特徴
それでは、稼げているイラストレーターにはどんな特徴があるのでしょうか。
主に以下のような特徴を持っている人が多いです。
- イラストの単価が高い
- クオリティが圧倒的に高い
- 仕事の幅が広い<イラスト以外の仕事もできる>
- イラストの仕事を請けるための能力が高い
- 稼ぐために交渉している
- マーケティングの勉強もしている
- イラストの相場の外にいる
イラストの単価が高い
稼げているイラストレーターさんは、そもそもの仕事の単価が高いです。
スキルや経験、勤続年数とともに案件の単価が上がるのが一般的。
とはいえ、コネクションなどの運やその人の状況にも左右されることもあり、再現性がないケースも多いです。
このため、基本的には以降の特徴を取り入れてもらう方がよいです。
クオリティが圧倒的に高い
やはりイラストでお金を稼ぐのであれば、絵のクオリティの高さは必要不可欠な要素と見られることが多いです。
案件を発注する人が素人の場合は、とくに判断基準が「絵が上手いか下手か」に終始しがち。
ただ、必ずしも「絵が上手いこと」は稼ぐための絶対条件にはなりません。
詳しくは後述しますが、この点は多くのイラストレーターが勘違いしている部分だと思います。
当たり前ですが、絵が上手くなるための努力をしなくてもいいという意味ではありません
仕事の幅が広い<イラスト以外の仕事もできる>
稼いでいるイラストレーターの中には、絵を描く仕事以外の部分でお金を生み出している人もいます。
先の表を思い出してみてください。上流の仕事ほど単価が高いですよね。
単価 | 仕事の工程 |
高い | 企画/要件定義 |
↑ | 設計/開発 |
↓ | デザイン/イラスト |
低い | テストなど |
例えば、企画段階から業務に関わったりと、絵を描くこと以外で価値を提供できる分、収入が増えます。
逆説的ですが、イラストレーターだからこそイラスト以外の仕事ができることはそのまま強みになります。
イラストの仕事を請けるための能力が高い
稼げない原因の1つに、「仕事がない」というのがあります。
逆に言えば、絵を描く仕事を取れる人が稼げるということ。
営業力や提案力といった「イラストの仕事を受注するためのスキルの高さ」も収入に直結します。
特に、最近では「クラウドワークス」や「ココナラ」といったオンラインで仕事が獲得できるサービスが増えています。
こうしたサービスだと、尚更、自分をアピールするなどの「イラストの仕事を請けるための能力」が必要になってきます。
稼ぐために交渉している
単純に言われた金額で仕事を請けるイラストレーターさんは多いです。
しかし、稼いでいる人は、しっかりとお金をもらうための交渉をしています。
交渉の観点としては、例えばQCDがあります。
- Quality(品質)
- Cost(コスト)
- Delivery(納期)
上記のような観点でクライアントと交渉することで、絵描きとしての仕事に対する利益を最大化しているのです。
マーケティングの勉強もしている
イラストレーターに限らないですが、稼いでいるクリエイターはマーケティングの視点を持っている方が多いです。
経営学者であるピーター・ドラッカーは次のように言っています。
マーケティングの目的は、販売を不要にすることだ
マーケティングとは、一言で言うと「売れる仕組み作り」のことです。
逆に言えば、マーケティング力があれば、多少イラストのクオリティが低くてもしっかりとお金を稼ぐことができます。
例えば、「一流NFTアーティストの思考がわかる本」でインタビューさせて頂いたおねんねさんは、絵に関しては素人レベルだそうですが、イラストを通して月に10万円以上を個人で稼がれています。
イラストの相場の外にいる
最後の稼げているイラストレーターの特徴は、イラストの相場の外にいることです。
イラストに限らないですが、通常は市場での一般的な取引価格である「相場」というものがあります。
相場よりも大きく稼ごうとすると、受注できません。しかし、相場よりも安くすると、薄利多売という状況になり、稼げません。
しかし、その外にいる人たちがいるのです。彼らは、1枚いくらといった価格設定や時給で働いていません。
それを成し得る要素は、知名度などすぐにはマネできないものから、活動場所や手法など知識やノウハウでなんとかなるものもあります。
イラストレーターが稼げる理由
稼げているイラストレーターの特徴を解説してきました。
もしかしたら、「なんだか難しそう…」「稼いでいる人は特別だから…」、こんなふうに思ったかもしれません。
しかし、事実として、イラストレーターの業界は以前と比べて、圧倒的に稼ぎやすくなっています。
以下の表は、2016年と2021年のイラストレーターの年収の変化です。
見てのとおり、600万まで稼げているボリュームゾーンが増えています。
5000万以上稼いでいる人もいます。イラストの仕事は稼ぎやすくなっているのです。
これにはいくつか理由があります。
プロセスエコノミーの広まり
1つ目の理由は、「プロセスエコノミー」という概念です。
すごく簡単に説明すると、参入者も多く、イラストのクオリティで差別化することができなくなったからこそ、その人自身の思いなどが反映されたマネできない制作過程を売っていく、というものです。
これによって、イラストを生み出す過程をマネタイズすることができるようになり、結果として豊かなクリエイターライフが送れるようになります。
詳しくは、「プロセスエコノミー あなたの物語が価値になる」を読んでみてください。これまでの創作活動を見直すきかっけになると思います。
アピールしたり稼げる媒体の増加
2つ目は、イラストをアピールしたり、仕事に繋がるサービスの増加です。
例えば、以下のようなものがあります。
- pixiv
- Art Station など
こうしたサービスを使えば、自分の作品をアピールしたり、ポートフォリオとして機能させることができます。
また、「クラウドワークス」や「ココナラ」といったサービスの増加によって、個人からの依頼も簡単に受けられるようになっています。
さにらは、「レバテック クリエイター」などで条件のよい案件を探すことも可能です。
こうしたサービスを上手に使えば、十分に稼ぐことができます。
「よいサービスを知っているかどうかで収入が決まる」と言っても過言ではありません。
NFTという技術の発展
最後は、NFTという技術が出てきたことです。
NFTとは、「Non-Fungible Token」の略で、日本語では「非代替性トークン」と呼ばれます。
イラストをNFT化することで、唯一無二性(希少性)を付与できます。
詳しくは、「NFTアートとは<メリットとデメリットをわかりやすく解説>」をご覧いただければと思います。
NFTで稼いでいるイラストレーター
NFTという技術をつかって、稼いでいるイラストレーターさんは本当に増えてきました。
前述のおにぎりまんさんは、副業での活動でありながら、総取引量が1億円を超えた時期があります。
また、ご存知の方も多いかもしれませんが、Zombie Zoo Keeperの名前で活動する小学生の作品には80万円という値段がつきました。
さらに、NFTという世界に飛び込んで借金を返済したイラストレーターもいます。ぴぴぴさんです。
けっして有名イラストレーターではなかったですが、NFTという舞台を選ぶことによって、350万円もの借金を3ヶ月で返済できる状態になっています。
- プロセスエコノミーの広まり
- アピールしたり稼げる媒体の増加
- NFTという技術の発展
以上が、イラストレーターが稼ぎやすくなっている背景です。
大事なことは、「イラストレーターは稼げない」という固定観念や周囲の声に惑わされることなく、しっかりと状況や市場の流れを見極め、稼げるやり方や舞台を選ぶことです。
イラストレーターのおすすめの稼ぎ方
ここまでの内容を踏まえて、イラストレーターのおすすめの稼ぎ方を紹介します。
5段階評価の☆の数はあくまで目安です。
稼ぎ方 | 稼げる金額 | おすすめ度 | 難易度 |
素材販売(LINEスタンプなど) | 少~中 | ☆☆☆ | ☆☆☆ |
グッズ販売(SUZURIなど) | 少 | ☆☆☆ | ☆☆ |
クラウドソーシングなどの活用 | 中~多 | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆ |
NFTアート | 中~多 | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆ |
プロセスエコノミー | 中~多 | ☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ |
これまで一緒にお仕事をさせて頂いたイラストレーターの方は、「素材販売」や「グッズ販売」はサブの活動としている人が多かったです。
本記事では、難易度は高いものの、稼げる金額の大きい以下をメインに取り扱います。
- クラウドソーシングなどの活用
- NFTアート
- プロセスエコノミー
クラウドソーシングなどの活用
前述の通り、「クラウドワークス」や「ココナラ」といったクラウドソーシングのサービスで稼いでいるイラストレーターは多いです。
しかし、ただやみくもにサービスを出品したり、低単価な案件をこなしていては稼げません。
以下のような工夫が必要不可欠です。
- サービス内容を明快にする
- プロフィールやポートフォリオを充実させる
- 質の高い提案をする
- 単発案件で終わらせない
- 交渉する
これらは、稼いでいる人の特徴の1つである「イラストの仕事を請けるための能力が高い」ことと同義です。
具体的な方法は、「ココナラでイラストを売るコツ<売れない&依頼が来ないときの解決策>」をご覧ください。
また、提案力を高めたい方は、「コピペOK!ココナラで2万円の案件を獲得するための超提案術」も参考にして頂ければと思います。
NFTアート
2つ目のおすすめの稼ぎ方は、NFTアートです。
おすすめする理由は、簡単にイラストの相場の外に出ることができるからです。
おにぎりまんさん、Zombie Zoo Keeperさんなどの事例を見れば明らかです。
1枚の絵に100万円以上の値段がつく世界です。
「CryptoPunks(クリプトパンクス)」というドット絵にいたっては、数千万という値段がついています。
売っているのは絵です。しかし、売っている場所の文化がこれまでとは異なります。
一言で言えば、非中央集権的で自由。だからこそイラストの相場に左右されないのです。
デメリットもあるので、勉強が必要ですが、イラストレーターであれば、取り組んで損はありません。
近年、大きな成果を出しているイラストレーターはNFTに取り組んでいる人が多いです。
NFTについて、知りたい人は「NFTアートとは<メリットとデメリットをわかりやすく解説>」もあわせてご覧ください。
プロセスエコノミー
最後は、プロセスエコノミーの活用です。イラストレーターに限らず、クリエイターとして活動するのであれば押さえておくべき考え方です。
詳しくは、「プロセスエコノミー あなたの物語が価値になる」を読んでみてください。これまでの創作活動を見直すきかっけになると思います。
作品ができるまでの過程を発信、配信することで応援してくれる人を増やすことができます。
例えば投げ銭をしてくれたり、あなたの作品を拡散してくれる人を仲間にすることができます。
日々のイラスト制作の活動とあわせて、取り組んでみてください。
まとめ:やり方次第でイラストレーターは十分に稼げる
稼げているイラストレーターの特徴からおすすめの稼ぎ方まで解説してきました。
イラストレーターは稼げるということがわかって頂けたのではないかと思います。
ただし、以下のような条件があります。
- イラストの単価が高い
- クオリティが圧倒的に高い
- 仕事の幅が広い<イラスト以外の仕事もできる>
- イラストの仕事を請けるための能力が高い
- 稼ぐために交渉している
- マーケティングの勉強もしている
- イラストの相場の外にいる
その条件を踏まえたおすすめの稼ぎ方、取り組みは次の通り。
稼ぎ方 | 稼げる金額 | おすすめ度 | 難易度 |
クラウドソーシングなどの活用 | 中~多 | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆ |
NFTアート | 中~多 | ☆☆☆☆☆ | ☆☆☆☆ |
プロセスエコノミー | 中~多 | ☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ |
【関連書籍】プロセスエコノミー あなたの物語が価値になる
「今のやり方では稼げない」「収入の限界を突破したい」
少しでもそんな風に思っているならば、ぜひチャレンジしてみてください。
いつの日かあなたと一緒に仕事ができることを楽しみにしています。
【よく読まれている有料記事】コピペOK!ココナラで2万円の案件を獲得するための超提案術