- AI画像生成に興味があるけど、英語がネックで手を出せていない……
- Stable Diffusionの環境構築で挫折した
- 国内企業の運営する高品質な画像生成AIサービスを使いたい!
画像生成AIのについては情報も多く、選択や使い方で迷っている人は多いです。
この記事で紹介している画像生成Conoha AI Canvasを使えば、Stable Diffusionを誰でもつかうことができます。
結果、安全に以下のような高品質画像を生成できます。
今回は、実際にこのツールを使ってみた体験を元に、クリエイター目線での使い勝手やクオリティ、さらにどんな人におすすめなのか徹底解説していきます。
この記事を読んで「ConoHa AI Canvas」について理解すれば、難しい環境構築をしなくてもStable Diffusionを使って様々な画像を生成できます。
Conoha AI Canvasとは
Conoha AI Canvasは、GMOインターネットグループが提供する画像生成AIサービスです。
このサービスの最大の特徴はStable Diffusionを専門知識がなくても簡単に利用できる点。
プロンプトを入力するだけで、簡単に画像を生成することができます。
ブラウザさえあれば利用可能で、もちろん日本語対応。
海外の画像生成AIツールが多いなか、日本のユーザーにとってとても使いやすいサービスとなっています。
Conoha AI Canvasは個人の趣味から日本企業のクリエイティブ制作まで幅広い分野で活用可能です。
Conoha AI Canvasの仕様
項目 | 仕様 |
---|---|
対応モデル | Stable Diffusion 1.5/ 2.0 / 2.1/ XL |
WebUI | AUTOMATIC1111
|
ストレージ | 各プランに応じたストレージ容量(30GB~500GB) |
標準機能 |
※拡張機能のインストールが可能 |
ファイルマネージャー | Conoha AIのWebサイトからアクセス可能 画像の整理や検索が可能 |
Checkpointモデル | 任意のモデルをインストール可能 |
追加学習モデル(LoRA) | 任意のLoRAをインストール可能 |
Conoha AI Canvasで使えるStable Diffusionとは
Stable DiffusionはStability AI社が開発した、高品質な画像を生成できるオープンソースのAIモデルです。テキストから画像を生成したり、既存の画像を編集したりすることができます。
Conoha AI Canvasでの採用:
Conoha AI CanvasはStable Diffusion XLを採用しています。これは、Stable Diffusionの最新バージョンの一つで、より高品質で繊細な画像生成が可能です。
特徴:
高品質な画像生成:Stable Diffusion XLは、非常に詳細で高品質な画像を生成できます。
柔軟性:テキストプロンプトを使って多様な画像を生成できます。
カスタマイズ可能:ユーザーは様々なパラメータを調整して、生成される画像をコントロールできます。
利用方法:
Conoha AI Canvas上で、ウェブブラウザを通じてStable Diffusionを簡単に利用できます。専門的な知識や高性能なPCは必要ありません。
ConoHa AI Canvasのレビュー:AIクリエイター視点での評価
結論から言うと、以下レビュー結果のため、未経験者や初心者でも使いやすいサービスと言えます。
Stable Diffusionのデメリットが補完されている
以下の点で手が出しづらいStable Diffusionを簡単に利用できます。
- 環境構築の手間がない
- 高スペックなPCは不要
まず、Stable Diffusionをローカル利用するためには、PythonやGitのインストール、さらにStable Diffusion Web UIの設定が必要です。
クラウドの場合でもGoogle Colabなどの設定が必要であり、これらは初心者にとって難易度が高く、できたとしても手間がかかります。
手順を間違えると環境の再構築が必要になる場合もあります。
同時に、Stable Diffusionを効果的に動作させるためには高性能なパソコンが求められます。
具体的な推奨スペックは以下の通り。
- CPUは8コア
- メモリは32GB
- NVIDIA A4000のGPU(16GB VRAM)
これらのスペックを満たさないと十分なパフォーマンスが得られません。
これらの点において、ConoHa AI Canvasであれば環境構築や高いスペックのマシンは不要。
すぐに使い始めることができます。
画像が生成されるスピードがはやくストレスが少ない
ぼく自身、さまざまな画像生成AIを使っています。
自身のパソコンにStable Diffusionの環境を構築したり、オンラインで画像生成ができる海外サービスを使ったりもしました。
それらの中でもConoHa AI Canvasの画像生成スピードはかなりはやいです。
実際、ConoHa AI CanvasではNVIDIAの最新GPUを採用しており、とても効率的に作業できます。
使い方のガイダンス動画がわかりやすい
初心者の場合、そもそもツールの利用方法がよくわからないといったケースは多いです。
でも安心してください。
「ConoHa AI Canvasサポートトップ」があるので、解説動画などを見ながら取り組めます。
以下のようなわかりやすい動画も用意されています。
Conoha AI Canvasの料金
ConoHa AI Canvasは、幅広いユーザー層に対応する3つの料金プランを用意しており、利用量やストレージニーズに応じて選択できます。
これにより、初心者やエントリーユーザーからプロフェッショナルなAIクリエイターまで、自分の用途に最適なプランを選びやすくなっています。
プラン名 | 月額(税込) | ストレージ容量 | 無料WebUI 利用時間 |
WebUI利用料 |
---|---|---|---|---|
エントリー | 990円 | 30GB | 1時間無料/月 | 6.6円/分 |
スタンダード | 3,278円 | 100GB | 毎月5時間無料/月 | 6.6円/分 |
アドバンス | 7,678円 | 500GB | 毎月13時間無料/月 | 6.6円/分 |
3つのプランをそれぞれ解説します。
エントリー
- 月額料金: 990円(税込)
- ストレージ容量: 30GB
- WebUI無料利用時間: 毎月1時間
- WebUI利用料金: 無料時間超過後、1分あたり6.6円
AI画像生成を初めて試す方や、月に数回程度の利用を想定しているライトユーザーに適しています。
低コストで始められるため、まずはお試しで利用したい方に最適です。
スタンダード
- 月額料金: 3,278円(税込)
- ストレージ容量: 100GB
- WebUI無料利用時間: 毎月5時間
- WebUI利用料金: 無料時間超過後、1分あたり6.6円
定期的にAI画像生成を行うクリエイターやデザイナーに適しています。
無料利用時間が増えるため、コストパフォーマンスが高く、プロジェクトの頻度が中程度の方に向いています。
アドバンス
- 月額料金: 7,678円(税込)
- ストレージ容量: 500GB
- WebUI無料利用時間: 毎月13時間
- WebUI利用料金: 無料時間超過後、1分あたり6.6円
大量の画像生成を必要とするプロフェッショナルや企業向けです。
長時間の利用や大規模なプロジェクトを進める際に、十分なストレージと無料利用時間を提供します。
Conoha AI Canvasの費用対効果の考え方
Conoha AI Canvasの費用対効果の考え方について解説します。
以下の点を考慮することで高い費用対効果が期待できます。
- ローカルにStable Diffusionの環境を構築しようとすると数十万円のパソコンやそのための知識が必要になること
- 無料時間内に作業を集中させることでコスト削減が図れる
- 商用利用やクライアントワークに活用することで収益化を図る
- 高品質な画像生成が可能なStable Diffusion XL(※)をベースにしている
- 日本の大手IT企業が運営しており安定したサービス提供と日本語によるサポートが受けられる
Stable Diffusion XL (SDXL) は、AI画像生成技術の最新進化形であり、オープンソースの生成AIとして知られる Stable Diffusion シリーズの最新モデルです。開発元は Stability AI で、2023年に登場しました。SDXLは、その名前にある XL(エクストララージ) の通り、従来のバージョンに比べて生成画像の品質や解像度が飛躍的に向上しているのが特徴です。
Stable Diffusionが使えるパソコンを購入する場合との比較
ConoHa AI Canvasはミニマムで月額990円で利用できます。
Stable Diffusionをパソコンにインストールして使う場合との比較
ConoHa AI Canvas を利用する場合とStable Diffusionをパソコンに直接インストールして使う場合において、様々な観点で比較してみます。
ConoHa AI Canvas | Stable Diffusionをパソコンに インストールする場合 |
|
コスト | 月額課金制(990円~/月) | ハイスペックパソコン(PC)が必要(初期投資が大きい) |
動作速度 | 高速(クラウド上の強力なGPUを使用) | 中~高速(PCスペックに依存) |
セキュリティ | 安全なクラウド環境 | PC環境に依存(ウイルスやハッキングのリスク) |
サポート | 日本語の公式サポートあり | オープンソースのため自己解決が基本 |
メンテナンス | 不要(ConoHaによる自動アップデート) | 自信でアップデートやバグ修正が必要 |
バックアップ | クラウド上に自動バックアップ | 手動バックアップが必要 |
スケーラビリティ | プランアップグレードで可能 | PCスペックに依存 |
操作性 | Webブラウザベースの直感的なインターフェイス | コマンドラインやローカルインターフェイス |
アクセス性 | インターネット経由でどこからでもアクセス可能 | ローカル環境のみ |
初期設定 | 簡単(アカウント作成とプラン選択だけで開始) | 初心者には難しい(Python環境のセットアップ等各種パッケージのインストールが必要) |
ハードウェア要件 | クラウド上で動作(PCスペックに依存しない) | GPU搭載PCが必須(最低でも16GB RAM、VRAM 8GB以上推奨) |
商用利用 | ◯ | ◯ |
追加機能 | テンプレートや拡張機能が豊富 | 自分でプラグインや拡張機能を追加する必要あり |
上記からもわかる通り、未経験者・初心者こそConoHa AI Canvasはおすすめです。
一方で、以下のような玄人はご自身のパソコンにインストールして使うことも積極的に考えてもよいでしょう。
- スペックの高いパソコンを保有している
- ITの知識が豊富
- 自分好みにカスタマイズした環境で画像生成したい
Stable DiffusionビギナーほどConoHa AI Canvasの月額料金に見合った十分な価値を享受できると言えます。
ConoHa AI Canvasの使い方
ConoHa AI Canvasの使い方をステップ・バイ・ステップで解説します。
新規アカウント作成
アカウント作成のためConoHa AI Canvasの公式ウェブサイトにアクセスします。
「お申し込みボタン」をクリック。
メールアドレスとパスワード(ご自身で設定)を入力し、「次へボタン」をクリック。
プラン選択画面になります。
予算などを考慮し、プランを選びます。
おすすめは、「エントリー」または「スタンダード」です。
※課金体系については、以下で詳しく解説しています。
任意のプランを選び、「次へボタン」をクリックすると、になります。
順番に入力していきましょう。
電話番号入力欄がありますが、とくに電話などはかかってきませんでした。
上記入力完了後、「次へボタン」をクリックし、支払い情報を入力していきます。
入力完了後、左下の「お申し込みを確定」をクリックして完了です。
AI Canvas管理画面からStable Diffusion WebUIを起動
いよいよAI CanvasからStable Diffusionを起動させます。
AI Canvas管理画面トップページからかんたんに起動できます。
「AI Canvas エントリー」内の「WebUI起動」ボタンをクリックします。
そうすると、ポップアップが立ち上がりるので、以下を入力します。
- ユーザーネーム
- パスワード
上記はあくまでWebUI起動のための認証情報設定です。
ConoHa AI へのログインアカウントである必要はありません。
後ほど表示されるWebUIのログイン画面でここで設定した認証情報を入力します。
忘れないようにしましょう。
WebUI起動には3分ほどかかるため、別の作業などをしながら待ちましょう。
起動が完了すると以下のWebUIログイン画面になります。
ここで先ほど設定した認証情報を入力しましょう。
ログイン後、Stable DiffusionのWebUI画面が表示されます。
これでStable Diffusionが使えます!
日本語設定
続いて、Stable DiffusionのWebUI画面を日本語にします。
※英語がわかる方はこの章は飛ばして、次章をご覧ください。
現状の画面が英語なのでわかりづらいですが、以下の画面を見ながら丁寧に進めていきましょう。
日本語設定はWebUI画面の右上にある「Settings」から設定できます。
「Settings」をクリックし、左の項目一覧から「User Interface」を選択。
Localizationのプルダウンから「ja-JP(日本語)」を選択します。
「ja-JP(日本語)」が選択されていることを確認したら、「Apply settings」→「Reload UI」の順番にオレンジ色のボタンをクリックします。
ログイン画面が表示されるので、再度ログインします。
WebUI画面が日本語に変更されます。
もし、日本語にならない場合は、Settingsから正しく設定できているか確認してみてください。
ConoHa AI Canvas 利用時の注意点
ConoHa AI Canvas 利用時の注意点をあらかじめ把握しておくことで安心してサービスを利用することができます。
大前提として、「ConoHa AI Canvas 利用規約」の内容を遵守するようにしましょう。
以下にとくに重要な注意点を解説します。
月額料金は満額請求される
ConoHa AI Canvasは月額制のサービスですが、月の途中で契約した場合でも基本料金は満額請求されます。
そのため、利用開始のタイミングを月初めに合わせることでより効率的に利用できます。
著作権はあなたに帰属する
以下規約のとおり、生成した画像の著作権はあなたに帰属します。
1. 生成画像に関する著作権及びその他の知的財産権は、生成時点で会員に帰属するものとします。
商用利用は利用規約・ライセンス遵守が前提
会員は、規約を遵守する限り、ConoHa AI Canvasを非商用および商用目的で利用できます。
同時に利用するモデルのライセンスは遵守する必要があります。
各モデルのライセンスは「https://civitai.com/」というサイトで確認できます。
下部のカートマーク(🛒)をクリックすると、ライセンス項目が確認できます。
生成した画像を商用利用する際は、以下が許可されている(チェックが入っている)ことを確認してください。
- Sell images they generate
- Run on services that generate images for money
例えば、上記の「BlazingRealDrive」というモデルは、双方許可されているので商用利用できます。
各項目の説明は以下の通り。
使用許可の項目 | 英文 & 日本語訳 | ❌の場合のルール |
---|---|---|
作成者のクレジットなしで使用 | Use the model without crediting the creator 作成者のクレジットを表示せずにモデルを使用すること |
クレジットが必要です。画像を公開する際に、モデル名を明示する必要があります。 |
生成した画像の販売 | Sell images they generate 生成した画像を販売すること |
生成した画像を販売できません。 |
収益を得るための画像生成サービスでの使用 | Run on services that generate images for money お金を得るために、画像生成サービスにモデルを使用すること |
モデルを利用して有料の画像生成サービスを提供することはできません。 |
Civitaiでの使用 | Run on Civitai Civitaiの「Create」機能を利用して画像生成すること |
Civitaiの「Create」機能でこのモデルを使用できません。 |
マージしたモデルの配布 | Share merges using this model このモデルを他のモデルと統合し、それを配布すること |
統合したモデルを配布できません。 |
モデルやマージしたモデルの販売 | Sell this model or merges using this model このモデルや統合したモデルを販売すること |
このモデルおよび統合モデルを販売できません。 |
異なるライセンスでのマージモデルの配布 | Have different permissions when sharing merges このモデルをマージして異なるライセンスで配布すること |
マージしたモデルも、元のモデルと同じライセンスを適用する必要があります。 |
自信がなければ、「Stable Diffusionで商用利用可能なモデル」などと検索すると商用利用できるモデルがわかります。
無料プランがない
現状ConoHa AI Canvasには無料プランがありません。
このためまずは一番安いエントリープランでお試しするのがおすすめです。
ConoHa AI Canvasの解約方法
「解約できないいやだし、課金するのに気が引ける」という人は「AI Canvasを解約する」に解約方法がまとまっているのでご覧ください。
簡単に解約できるのでご安心ください。
ConoHa AI Canvasについてのよくある質問
ConoHa AI Canvas、画像生成AIについて情報発信するなかでよくいただく質問を以下にまとめました。
Q.他の画像生成AIツールと何が違うのですか?
ConoHa AI Canvasは、日本国内のサービスです。
このためサポートや画面が日本語で提供されている点が大きな強みです。
また、ドルで請求される海外サービスとは違い、日本円で利用できるのでコストパフォーマンスにも優れています。
Q.WebUIとはなんですか?
Web UIとはStable DiffusionをWebブラウザ上で簡単に利用できる画面(インターフェース)のことです。
AIによる画像生成を直感的に行えるため、高品質な画像を気軽に作成できます。
Q.海外の画像生成サービスを使うのは不安です
多くのAI画像生成サービスの拠点は海外ですが、国内データセンターを利用しています。
結果、データの安全性や通信速度が向上するので安心してサービスを使うことができます。
まとめ:ConoHa AI CanvasをAI画像生成クリエイターが実際に使ってレビュー
ConoHa AI CanvasをAI画像生成クリエイターという立場で評価してみました。
以下の点でこれから画像生成に取り組みたい初心者や今の画像生成の環境に不満のある方におすすめできます。
- 日本語でStable Diffusionを使える
- 画像生成のスピードが速い
- 各種サポートを日本語で受けられる
- 月額990円から利用可能
今後のアップデートや機能拡張にも期待しつつ、ぜひ一度試してみてください。